【書評】「日本語と英語 その違いを楽しむ」 片岡義男 NHK出版
最近は英語学習に関する新書を読み進めようと奮闘しています。
今回はこちらの本について、紹介したいと思います。
目次
全体の感想
こちらの本は三部構成になっており、それぞれについての感想は後に記していきたいと思います。
この本全体として、タイトルの通り日本語と英語の考え方や表現の仕方の違いについて楽しむことができるような内容になっています。
日本語と英語を往復する作業は、第二言語として英語を学ぶ私たちにとって欠かすことができません。
その往復の過程で乗り越えるべき壁がいくつか存在し、この本では主に動詞と主語に着目をしています。
具体的な例がたくさん書かれているので、「そういった言い方するんだー」が連発です。
動詞に関する考察
第一部は動詞について筆者が体験した事例について考察が述べられています。
日本語と英語の大きな違いとして、動詞の使い方がよく挙げられます。
実際にこの本を読んでみて、この違いがとても興味深いものだと感じました。
簡単にまとめると
「日本語=状態・英語=動作」を表現することが大好きです。
確かに本に書かれている事例を見ると、いかに日本人が状態に関する記述が好きなのかを実感できます。
あるフレーズにおいて、動詞を出さずに表現ができることが多々あります。
後半部分を読んで感じたことでもありますが、この本を読むことで、日本語と英語の違いを理解するのはもちろんですが、日本語力が結構付きます。
主語に関する考察
第二部も、よく話題にあがる主語に対しての考察がたくさんの事例と共に説明されています。
こちらは「日本語には主語が不在、英語には必ず存在する」という特徴が挙げられます。
英語では「Iとyou」が必ず定義されるが、日本語にはどこに存在するのが不明であるということがわかりやすく表現されています。
英作文などをしていても主語を何にするのかという問題は私たち日本人にとっては難しいですよね。
それがなぜ難しいことなのかがこの本を読むと少しわかったような気がします。
まとめ
第三部は、その他の「英語らしさ、日本語らしさ」についての事例がたくさん紹介されていました。
言語を学習する一つのメリットは、このような言語らしさを学び、そこから文化や歴史の違いを感じられることでしょう。
この本がその違いを楽しませてくれる、直接的なものであります。
あまり普段は考えない言語の違いがこんなにたくさんの事例と共に紹介されていることは珍しいと思います。
ぜひ英語学習の間に読んでみて、モチベーションアップにつなげてみてください。